私たちは日々、大小さまざまな困難や逆境に直面します。
そんな中、どのようにして心の強さを保ち、成長していくのか。
今回は「レジリエンス」についてのお話です。
私がどうやって困難を乗り越えてきたのか
先日、ポジティブ心理学者の松村亜里先生が
幸せにがんを乗り越えたお話をされていて
(自称「世界一元気ながん患者」だそうです)
それが自分の経験にぴったりと当てはまり
私が副作用もなくとっても元気に病気を乗り越えられたのは
科学的にこれをしていたからだったのか!
と大きな気づきがありました。
それが“レジリエンスを高める”という方法です
レジリエンスとは
1. レジリエンスとは?
レジリエンスとは、困難や逆境に直面した際に、
それを乗り越えて成長する力のことです。
ポジティブ心理学の研究者であるセリグマン博士は
うつの研究から始まり
なぜ一部の人々が困難を乗り越えられるのかに注目しました。
この研究が発展して、ポジティブ心理学の一部となっています。
2. レジリエンスは誰にでも備わっている
多くの研究が示すように、ほとんどの人が困難を乗り越える力を持っています。
特別な一握りの人だけが持つ能力ではありません。
例えば、9.11のテロの後、PTSDになったのは全体のわずか6%で、
94%の人が乗り越えました。
レジリエンスは特別なものではなく、誰にでも備わっているのです。
3. 逆境の後の3つの反応
逆境に対する人々の反応は大きく3つに分類されます。
- 壊れてしまう人(PTSD):
- 大きな逆境に直面すると、心が傷つき、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になることがあります。
- 大きな逆境に直面すると、心が傷つき、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になることがあります。
- 乗り越える人(レジリエンス):
- 困難を乗り越え、再び前向きに生きる力を持っている人です。
- 困難を乗り越え、再び前向きに生きる力を持っている人です。
- 成長する人(PTG):
- 逆境を経験することで、心理的、身体的、社会的に成長する人もいます。これを心的外傷後成長(PTG)と呼びます。
- 逆境を経験することで、心理的、身体的、社会的に成長する人もいます。これを心的外傷後成長(PTG)と呼びます。
レジリエンスを高めてより成長するには
1. ベネフィットファインディングの重要性
困難な状況でも、あえてポジティブな側面や利益を見つけることを
「ベネフィットファインディング」と言います。
この習慣が免疫機能を高め、心身の健康に寄与します。
たとえば、心臓発作を経験した患者の研究では、
プラスの側面を見つけた人々の方が、
その後の再発や死亡の割合が低いことが分かっています。
2. レジリエンスを高める方法
ソーシャルサポートが最も重要な要素です。
繋がりを大切にすることで、困難に対する耐性が高まります。
また、ポジティブ心理学が提唱する幸福になるための行動習慣を取り入れることも効果的です
レジリエンスとポジティブ心理学は密接に関連しています。
両者とも、困難を乗り越え、より良い人生を築くための力を強調しています。
具体的には、以下のような行動がレジリエンスを高め
人を幸せにします:
- ポジティブ感情が高い:日常の中でポジティブな感情を感じることが多い。
- セルフコンパッションが高い:自分を思いやり、自己批判を減らす。
- 強い社会的つながり:家族や友人との関係が深い。
- しなやかなマインドセット:柔軟な思考を持ち、新しい挑戦に対してオープンである。
- 目標を持っている:達成したい目標が明確で、そこに向かって努力する力がある。
- 強みを使っている:自分の強みを知ってそれを使えている。
- 健康である:栄養や睡眠・休息をしっかり取れていて、活力がある。
3. 意図的にPTG(成長)を起こす方法
さらに、レジリエンスからその後の成長を起こすには
以下の方法を取り入れてみましょう。
- 目標を明確にする:
- 「何が嫌か」ではなく、「どうしたいか」を考える。
- 「何が嫌か」ではなく、「どうしたいか」を考える。
- 繋がりを大切にする:
- サポートグループを作ったり、ストーリーをシェアする。
- サポートグループを作ったり、ストーリーをシェアする。
- ベネフィットファインディング:
- 辛い経験の中でも、あえて良かったことや役立つことを見つける。この習慣が免疫機能を高め、心身の健康に寄与します。
- 辛い経験の中でも、あえて良かったことや役立つことを見つける。この習慣が免疫機能を高め、心身の健康に寄与します。
闘病中に出来ていたこと
2年前に私が闘病していた時、またもっと昔に辛いことに直面した時
私はまだポジティブ心理学には出会っていませんでしたが
以下のようなことが出来ていました。
1.「どうしたいか」「何ができるか」を考える
病気を告知されたとき「嫌なこと」「こうなってほしくない」ではなく
「これからどうするか」を考えられていたし
制限のある中で出来ることをたくさん探して
ゲーム感覚で楽しんでいました。
2. つながり
家族が一丸となって支えてくれたのが本当に心強かったです。
特に私の母はいつも側にいて心から心配してくれましたし
娘の存在はいつも本当に大きいです。
また遠方に住む友達が心配して手紙をくれたり
病院の先生やスタッフの方々も皆が優しくしてくれて
とても温かい気持ちになりました。
3. ベネフィットファインディング
病気になってよかったことを後からではなく
その当時にたくさん感じていました。
昔から楽観的な性格でプラスの側面を見るのが得意なので
”初めての入院”、”初めての外科手術”にワクワクしたし(ドクターX大好き)
治療のおかげで日本に長く滞在できて家族や友達との時間を過ごせたり
日本の良いところを再発見できたり
初めて2歳の娘を外泊で預けることができたり
他にも良いことがたくさんありました!
これらを私は偶然出来ていましたが
事前に知っていれば誰でも意図的に行うことができると
亜里先生はおっしゃっていました!
困難な状況になってから学ぶのは大変なので
今から学んでおくことがとっても大事です💖
まとめ
レジリエンスを理解し、実践することで、
私たちは逆境を乗り越え、より強く、より幸せな人生を築くことができます。
レジリエンスは特別なものではなく、誰もが持っている力であり、
それを高める方法もたくさんあります。
ポジティブ心理学と共通する行動習慣を取り入れることで、
レジリエンスをさらに強化し、幸福な人生を手に入れましょう。
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